この記事では発達障害の方が仕事を続けられない理由を解説していきます。
発達障害者の方は障害が理由となって、仕事が上手くいかず「辞めたい」と感じる場合が多いです。
今回は発達障害の主な種類や仕事が続かない理由、退職する前にできること、そして退職前後に相談できる場所を解説していきます。
そして最後に、失敗しない会社の選び方をご紹介します。
是非、参考にしてみてください!
【藤村隼也】
将来は友人との起業を目標に日々、自分磨き中。
学生時代のビジネス経験から有益な情報を多くの人に届けたい。そのような思いで記事を執筆します。
目次
発達障害の種類・特徴
ASD(自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群・広汎性発達障害)
ASDとはAutism Spectrum Disorder(自閉症スペクトラム障害)のことで、発達障害の一種です。
社会的なコミュニケーションや他の人とのやりとりが上手くいかない、興味や活動が偏るといった特徴があり、自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群といった呼び方をされることもあります。
最近では、早ければ1歳半の検診でその可能性を指摘されることがあります。
ADHD(注意欠陥・多動性障害)
ADHDは、「注意欠陥・多動症/注意欠陥・多動性障害」とも呼ばれ、不注意(集中力がない)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(思いつくと行動してしまう)といった特性のある障害です。
特性の現れ方によって「不注意優勢型」「多動・衝動優勢型」「混合型」に分類されます。
LD(学習障害)
学習障害(限局性学習症、LD)は、読み書きや計算などの算数機能に関する、発達障害のひとつです。
例えば、「文字を書き写すことが極端に苦手」など特定の能力だけに症状が現れる人もいれば、「読み書き全般が苦手」など複数の症状がある人もいます。
発達障害の人が仕事が続かない理由
ミスを繰り返したり約束を忘れる
仕事でミスを繰り返したり、約束を忘れたりしてしまう場合があります。
発達障害の方は上司からの指示の意味を理解できなかったり、不注意から業務に見落としが出やすいことなどから、ミスを繰り返すことも少なくありません。
また、計画的に行動することが難しい人の場合、スケジュール管理ができずに約束を守れないこともあります。
対処法として、メモをとる事や、パソコンやアプリなどのタスク管理ツールやリマインド機能を使うと良いでしょう。
集中力を持続させることが難しい
どのような仕事でも集中して取り組むことが求められます。
発達障害の人の中には興味や関心が持てるものであれば強い集中力を発揮できる反面、興味のない仕事では集中力を持続させることが難しいことがあります。
また、多動性や衝動性などの特性がある人は、頭の中にいろいろなことが浮かび上がり、仕事に集中できないこともあります。
対処法として、集中できる環境を整えたり、集中する時間とこまめな休憩を組み合わせたメリハリのあるスケジュールを組むと良いでしょう。
コミュニケーションがうまく取れない
多くの仕事では上司や同僚と、仕事に関するコミュニケーションを取る必要があります。
発達障害の人の中には、雑談が苦手で職場の人との関わりを極端に避けてしまったり、逆に相手の都合を考えずに一方的に話してしまったりすることもあります。
また、自分の興味関心が移ることで急に話題を転換してしまい、話し相手を困惑させるなどが起こります。
対処法として、聞き手に徹する事や、飲み会などが苦手なことを周囲に理解してもらうと良いでしょう。
周囲の音や目に映るものが気になり集中できない
周囲の音や光が気になって仕事に集中できないのは、「感覚過敏」という特性によるものです。
耳や目から入ってくる刺激の取捨選択ができない、または特定の刺激に対して過敏に反応してしまいます。
感覚過敏により、仕事に集中できないことでミスが生じたり、納期を守れなかったりすることもあります。
対処法として、就業スペースに仕切りを付けたり、耳栓を使わせてもらうこと、在宅勤務(テレワーク)ができないか相談するなどすると良いでしょう。
発達障害の人が向いてる仕事
ASDの人が向いてる仕事
ASDの特徴としてコミュニケーションが苦手、こだわりの強さがあります。
人とあまり話す必要がなく、一つのことに集中できる仕事が向いています。
・アート
・創作
・ICT・機械系などの技術系の専門職
・各種研究職など
また、同じ作業、動作を繰り返す簡単な作業や、工場のラインや清掃作業なども向いています。
一つのことにひたすら打ち込んで成功した著名人の中には、ASDの特徴を持っている人も少なくありません。
ADHDの人が向いてる仕事
ADHDの特徴として不注意、衝動的、多動があります。
計画性があまり必要なく自由度が高い仕事や、デスクなど一ヶ所にとどまらない動きがある仕事が向いています。
中でもフリーランスや自営業、インターネットなどを利用した在宅ワークがおすすめです。
在宅で出社不要、仕事内容も様々なので職業選択の幅も広がるでしょう。
一方で、どの仕事でも自己管理ができないと生活するのに十分な収入が得られないことになります。
スケジュール帳やスマホのカレンダー機能を使うなどして自分で管理できるようにするか、周囲のサポートを受けるようにしましょう。
LDの人が向いてる仕事
LD(学習障害)がある場合、仕事の向き不向きは、読み書き計算におけるどの部分の学習障害なのかによります。
・字を読むことができない場合 → 字を読むことが必要のない仕事
・書くのができない場合 → 書くことが必要のない仕事
・計算ができない場合 → 計算をすることが必要のない仕事
ということになります。
しかし、実際はそれぞれの能力が低い時、本当にその業務を学習障害のある本人が出来なければならないのかを自分でも考えてみるようにしましょう。
求人に応募する際、事前に会社側に相談してみてもよいでしょう。
仕事を辞める前にするべき事
医療機関を受診する
どうしても、職場に行く気がしない、眠れない、食欲がない、体がだるいなどの心身の不調があれば、無理をせず病院で診察を受けましょう。
精神科の医師やカウンセラーに相談をすることで、退職しなくて済むアドバイスを得られるかもしれません。
また仕事で感じるストレスやイライラを思いっきり聞いてもらうだけでも、スッキリとした気分になるでしょう。
医師の診断書がある場合は、休職も視野に入れましょう。
職場の休職制度を利用する
職場の雇用契約の条件や、福利厚生、就業規則などは採用される前、少なくとも採用後にはしっかりと確認しておきましょう。
また、仕事を辞めたいと思う時も、まず有休休暇や休職制度はどうなっているのか確認しましょう。
ある一定の期間休むことで、辞めたいと思う原因について対策を考えられたり、ストレスがなくなったり、会社側で対応を検討してくれるなど、問題が解決できる場合もあります。
有給休暇や休職制度があれば少し休息をとるだけでも気分がリフレッシュされ、冷静に現状を考えられるようになり、退職を回避できるかもしれません。
失業手当について確認する
退職した後に失業手当をもらえるかどうかを確認しておきましょう。
退職をすると次の仕事が見つかるまでの間、当然ながらこれまでもらっていた収入はなくなってしまいます。
ですが、雇用保険加入者で一定の条件に該当すれば、一定期間に渡って失業手当を受給できます。
もし、仕事を辞めたいと感じたら?
専門の医療機関に相談
特定の医療機関に通院していない場合、最良なのは発達障害の専門医です。
発達障害の専門医なら、相談に対して的確なアドバイスをしてくれるでしょう。
ただし、心身の不調がひどい場合や、近隣に発達障害専門の医院がない場合、予約が取れない場合は精神科・心療内科を受診しましょう。
抑うつやうつ病である場合、まず早期発見、早期治療は重要です。
発達障害者支援センターに相談
発達障害者支援センターは発達障害者支援法に基づく、発達障害児・者専門の総合的な相談支援、情報提供などを行う機関で、各都道府県や政令指定都市に設置されています。
発達障害と診断された方や発達障害が疑われる方、そして家族に対して相談や支援を行っています。
また、悩んでいることを丁寧に聞き取った上で解決策を考えてくれたり、必要に応じて他の専門機関を紹介してくれます。
地域障害者職業センターに相談
地域障害者職業センターは独立行政法人高齢・障害・求職者支援機構が設置する、就職、職場復帰などについてのサポートをする機関です。
専門の相談員をおいてハローワークや障害者就業・生活支援センターなどの機関と連携し、支援を行います。
仕事を辞めたい時や、再就職したい時も気軽に相談できます。
また、就職後に職場を訪問して支援を行うだけでなく、就職前の職業評価や準備支援として一定期間センターに通って職業トレーニングを受けることもできます。
地域若者サポートステーションに相談
地域若者サポートステーションは、厚生労働省委託の支援機関です。
就職・再就職などに関する不安や問題を抱える若者に対して、個別の支援計画を作成し、さまざまな講座や訓練プログラムをとおして、一人一人に合った支援を職場に定着するまで行います。
対象年齢は15歳~49歳までです。
実際に働き始めた後でも、職場に慣れるまでサポートを受けられます。
就労移行支援事業所に相談
障害福祉サービスの一つで、一定期間通所をして就労トレーニングを受けられます。
仕事探しから応募、面接対策、そして就労後の定着支援まで一貫してフォローをしてくれるのが特徴です。
トレーニングの内容は事業所ごとに異なるため、利用する場合はいくつかを見学して、比較してみる事をオススメします。
↓おすすめの就労移行支援事業所13選、詳しくはこちら
【2021年最新版】口コミから徹底比較!おすすめの就労移行支援事業所13選
※利用するためには住んでいる市区町村に申請をして「受給者証」という取得する必要がありますので、希望する方はお住まいの自治体の福祉担当窓口に問い合わせてみてください。
次は失敗しない会社選びをしよう!
発達障害の特性からくる困りごとも、しっかりと自己理解し、カバーする方法を見つけることで適性のある仕事に就くことができ、上手に問題を回避していくことができます。
しかし、こういった努力をしながらも、仕事を辞めたいと思う状況になったり、実際に仕事を辞めてしまうこともあるかもしれません。
困ったときには就労移行支援事業所に相談する事で、今後も発達障害と向き合いながら仕事を続けることが出来ます。
これから本サイトがオススメする就労移行支援事業所を5つご紹介します。
就労移行支援事業所を利用して次は失敗しない会社選びをしましょう。
↓おすすめの就労移行支援事業所13選、詳しくはこちら
【2021年最新版】口コミから徹底比較!おすすめの就労移行支援事業所13選
オススメの就労移行支援事業所5選
事務職を目指す就労移行なら「ココルポート」
「ココルポート(旧:Melk)」は、株式会社ココルポートが運営する大手の就労移行支援事業所。
特化型の支援ではありませんが定着率が89.4%と高く、事務職を目指す方に圧倒的おすすめ。
またほかの就労移行支援事業所では珍しく、交通費と昼食費の補助もあるのがポイント。
↓ココルポートの評判・口コミまとめ、詳しくはこちら
【支援員が徹底解説】ココルポートの評判・口コミまとめ|就労移行支援
ココルポートの強み
・定着率がとても高い
・事務職を目指す方に圧倒的におすすめ
・交通費と昼食費の補助もある
ココルポートの弱み
・IT系など特定型の支援は行っていない
対象 | 精神・発達・知的・身体・難病 |
就労実績 | 1,325名 (2020年度) |
定着率 | 89.4% (半年間) |
対象地域 | 東京・神奈川・千葉・埼玉・福岡 |
事業所数 | 47事業所 (2020年度) |
↓↓あなたにあった職場が見つかる↓↓
就職率98%の就労移行なら「ミラトレ」
「パーソルチャレンジ・ミラトレ」は、パーソルホールディングス株式会社が運営する就労移行支援事業所。
パーソルホールディングスは障害者向け転職・就職支援「dodaチャレンジ」を運営しているため、就職に関するノウハウがありおすすめ。
実際、ミラトレを利用した方の98%は就職に結びついています。
また、臨床心理士などの専門資格をもつスタッフが在籍している点も評価できるポイントです。
↓ミラトレの評判・口コミまとめ、詳しくはこちら
【ぶっちゃけ!】ミラトレの評判・口コミまとめ|就労移行支援 2021年版
↓dodaチャレンジの評判・口コミまとめ、詳しくはこちら
【費用は?連絡ない?】dodaチャレンジの評判・実態を徹底解説!
ミラトレの強み
・就職率98%と非常に高い
・短期間での就職実績がある
・就職、転職に特化してるパーソルグループのため、他所と比較すると就職に関するノウハウが圧倒的
・臨床心理士などの専門資格をもつスタッフが在籍
ミラトレの弱み
・一度就職経験がある方には合わないかも
・事業所がまだ少ない
対象 | 精神・発達・知的・身体・難病 |
就労実績 | 不明 |
定着率 | 80% (2018年度|半年) |
対象地域 | 東京・神奈川・千葉・埼玉・大阪・兵庫 |
事業所数 | 13事業所数 (2021年度) |
↓↓あなたにあった職場が見つかる↓↓
発達障害専門の就労移行なら「リンクビー」
「リンクビー」は株式会社ゼネラルパートナーズが運営する就労移行支援事業所。
自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群、ADHD、LDなど発達障害専門のサービスです。発達障害に特化しており、一人ひとりに担当がつくため、障害特性を理解した効果的な支援が評判!
↓リンクビーの評判・口コミまとめ、詳しくはこちら
【徹底解説】リンクビーの評判・口コミまとめ|発達障害専門の就労移行支援
リンクビーの強み
・発達障害専門カリキュラム
・障害特性を理解した効果的な支援
・定着率が高い
リンクビーの弱み
・事業所が3つしかない
対象 | 発達障害 |
就労実績 | 不明 |
定着率 | 90% (2020年度|半年) |
対象地域 | 東京(秋葉原・大手町)・大阪(梅田) |
事業所数 | 3事業所 (2021年度) ※2021年2月1日に横華事業所OPEN |
↓↓あなたにあった職場が見つかる↓↓
ITスキル特化の就労移行なら「ルーツ」
「ルーツ」は株式会社LOGZが運営する就労移行支援事業所。
ITに強く、ホームページ制作スキルやデザイン、プログラミングなど幅広いスキルを学べる就労移行支援。
事務職や販売職はもちろん、IT技術職の就労実績があるためおすすめです。
個別のカリキュラムや講座があり、基本的なパソコンスキルに加えillustratorやPhotoshop、Ruby、Python、Premior Proなど10以上のスキル学ぶことのできるプログラミングやWebデザインのカリキュラムも提供をしています。
また、卒業生全体の40%以上がITに関連する職業への就職をしています。
↓ルーツの評判・口コミまとめ、詳しくはこちら
就労移行ルーツの評判は? 利用者の口コミからメリット、デメリットを徹底解説!
ルーツでは、実際のプロe-スポーツチーム「DONUTS USG」が監修しているカリキュラムを提供しており、オンライン、または実際にプロのe-スポーツプレーヤーから実際にスキルを学ぶことが可能です。
↓ルーツeスポーツカリキュラムについて、詳しくはこちら
【eスポーツ×就労移行】eスポーツによる新しい障害者雇用の可能性
ルーツの強み
・事務だけでなく専門スキルも学べる
・IT業界に就職できる
ルーツの弱み
・事業所がまだ少ない
対象 | 精神・発達・知的・身体・難病 |
就労実績 | 33名 (2020年度) |
定着率 | 78% (2020年度|半年) |
対象地域 | 東京(四ツ谷)、神奈川(横浜関内・川崎・横浜西口)、千葉(千葉)、大阪(新大阪) |
事業所数 | 7事業所 (2021年度) |
↓↓あなたにあった職場が見つかる↓↓
Web制作特化の就労移行なら「ジョブトレ IT・Web」
「ジョブトレIT・Web」は株式会社ゼネラルパートナーズが運営する就労移行支援事業所。
2019年に開所した新しい事業所で、内装もおしゃれ。
症状別のコース制で、現役プロクリエイター講師のノウハウが詰まった動画講座と、専門スタッフによるサポートでプログラマーやWEB制作のスキルを身につけられるためおすすめ。
↓ジョブトレ IT・Webの評判・口コミまとめ、詳しくはこちら
【全解剖】atGPジョブトレIT・Webの評判・口コミまとめ| 2021年版
ジョブトレIT・Webの強み
・事業所がおしゃれ
・Web制作のスキルが学べる
・Webスキル専門の事業所のためITスキルに特化している
ジョブトレIT・Webの弱み
・事業所が3つしかない
対象 | 精神・発達・知的・身体・難病 |
就労実績 | 新規開所のため不明 |
定着率 | 新規開所のため不明 |
対象地域 | 東京(渋谷・秋葉原) 千葉(船橋) |
事業所 | 3事業所 (2021年度) |
↓↓あなたにあった職場が見つかる↓↓
↓おすすめの就労移行支援事業所13選、詳しくはこちら