何に対してもやる気が出ない… もう普通に働くことはできないのかな…うつ病で仕事しないのは甘えと言われた…
うつ病で仕事ができないことは決して甘えなんかではありません。
今回の記事では、うつ病にかかった時に受けることのできる経済的支援から、実際に仕事復帰あるいはもともと働いていた職場への復帰を目指す方法を伝えたい思います!
うつ病で悩みを持っている方は、是非ともご覧になって悩みを解決していってください!
【河原拓海】
就職をゴールとせず、本当に理想に近づくための情報を提供したいという思いで、記事を執筆しています!
目次
うつ病とは何か?
「うつ病」という言葉は、みなさまも聞いたことがあると思います。
なんとなく、元気がないというイメージがあり自分自身が「うつ病」の経験がないといまいちどんな症状なのかわからないことと思います。
ここでは「うつ病」の特徴や種類など、詳しく説明いたしますので「うつ病」についてよくわかっていない方はぜひともご覧ください!
うつ病の特徴
「うつ病」とは、厚生労働省によると以下のように説明されています。
一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいなどの身体症状が現れ、日常生活に大きな支障が生じている場合、うつ病の可能性があります。うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスなどを背景に、脳がうまく働かなくなっている状態です。
(引用|厚生労働省)
「うつ病」にかかると精神的なものだけではなく、身体的にも負担がかかるということがわかると思います!
仕事復帰を目指すのであれば、しっかり治療受けて回復することを目指すことをお勧めします。
大うつ病性障害(単極性うつ病)
「うつ病」は大きくふたつに分けることができます。
大うつ病性障害とは、うつ状態が常に続いている状態の疾患です。
日本では、15人に1人が患うとされる精神障害でとても身近な疾患であることがわかると思います。
この後に、ご紹介する双極性障害抑うつよりも人数割合が多く今もなお増えている疾患です。
双極性障害抑うつ
気分が良い状態と、うつ状態が繰り返される疾患です。
ここでいう気分が良い状態とは、普段から明るい人が他人とのコミュニケーションを取るなどは該当せず、普段はおとなしい人が突然他人とのコミュニケーションが活発になったり眠らずに動き回ったりと明らかに普段と違う行動が該当します。
上記の大うつ病性障害とは治療法も異なるため、医師の指示に従うようにしましょう。
うつ病から仕事復帰へ!国から受けれる資金的援助
傷病手当金(全国健康保険協会、各健康保険組合、各共済組合)
病気休業中に受けることのできるもので、被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、病気や怪我で仕事を休んだ時に受け取ることができるものです。
以下の3つの条件を満たしている場合に申請することが可能です。
✔︎業務外の理由で、病気や怪我の療養のための休養が必要な場合
✔︎療養担当者により、仕事を休職せざるえないと判断された場合
✔︎連続する3日間を含み、4日間以上仕事ができない場合
支給額としては1日につき、直近12ヶ月の標準報酬月額を平均した額の30分の1に相当する額の3分の2の金額が支払われます。
例
直近12ヶ月の標準報酬月額が30万円の場合は
1日につき、1万円の3分の2が支払われるため、6666円の支給を受けることができる。月額で19万9980円支給される。
支給が始まってから、1年と6ヶ月の間支給を受けることができます。
休業した期間において給料が未払いな場合、また支払われていたとしても傷病手当額より少ない場合は不足分が支払われます。
申請して即日お金が入金されるわけではないので、お早めの申請をおすすめします!
失業保険(ハローワーク窓口)
うつ病に限らず、仕事を失った人が受けることができる経済的支援です。
以下の条件を満たしている場合に申請することが可能となります。
✔︎退職までの一定期間、雇用保険に加入していたこと
✔︎求職活動を行っていること
支給される金額は、在職中の給与の50%〜80%と支給される人によって異なります。
ですので、詳しい支給額を知りたい方はハローワークの窓口にお問い合わせしましょう。
障害年金(年金事務所、年金相談センター)
病気や怪我により生活や仕事が制限される場合に現役世代の方も含めて受け取ることのできる年金です。
障害年金には2種類あり、「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があります。
初めて医師の診療を受けた際に、
国民年金に加入していた場合は障害基礎年金
厚生年金に加入していた場合は障害厚生年金
を受け取ることができるようになります。
障害基礎年金 | 障害厚生年金 | |
対象となる等級 | 1級、2級 | 1級、2級、3級 |
支給額 | 等級別に一定金額 | 報酬比例額×1.25+配偶者加給年金額 |
加入条件 | 国民年金加入 | 厚生年金加入 |
上記のものが障害基礎年金と障害厚生年金の二つを比較した表です。
支給額について詳しく記載したものを下記に載せておりますので、是非とも参考にしてください!
【障害基礎年金】
【1級】
97万4125円 + ※子供の加算
【2級】
77万9300円 + ※子供の加算
※子供の数によって支給額は変わり、1人、2人目は各22万4300円 3人目以降は各7万4300円
【障害厚生年金】
【1級】
(報酬比例の年金額)※ × 1.25 + 〔配偶者の加給年金額(224,700円)〕
【2級】
(報酬比例の年金額) ※+ 〔配偶者の加給年金額(224,700円)〕
【3級】
(報酬比例の年金額)※ 最低保障額 585,700円
※【平均標準報酬月額】×7.125/1000×【平成15年3月までの被保険者期間の月数】+【平均標準月額】×5.481/1000×【平成15年4月以後の被保険者期間の月数】=【報酬比例の年金額】
人によって受け取ることのできる金額も異なるため詳しく知りたい方は、年金事務所や年金相談センターにお問い合わせしましょう!
生活保護(市町村の福祉事務所)
生活保護では、うつ病に限らず働くことが不可能な場合や極端に収入が少ない人に対して、最低限の生活ができるように支援する制度のことです!
・日常生活に必要な資金(生活扶助)
・賃貸に住むために必要な資金(住宅扶助)
・義務教育を受けるための資金(教育扶助)
・医療を受けるための資金(医療扶助)
・介護を受けるための資金(介護扶助)
日常生活からかかる資金から、急な出費に対しての扶助を受けることができます!
また生活保護を受けている間は、医療費の負担もあるため安心して療養に励むことができます。
生活保護は以下の条件を満たすと申請することができます。
・資産を持っていないこと
・理由があって働けない場合
・他に利用することのできる公的制度がない場合
・親族から支援を受けることができない場合
これをみて、受給したいと思った方はぜひお近くの福祉事務所に相談に行きましょう!
うつ病の方の自立を支援する制度
自立支援医療制度(市役所、保健所)
受けることのできる支援内容は、障害のある方に必要な医療費負担を支援して継続的な医療を受けることを可能にする支援制度です。
自立支援医療制度を利用することで医療費の自己負担を1割にまで減らすことができるため、仕事復帰を目指す方にとっても多くの支えになること間違いありません!
通常であれば、医療費の3割の負担を強いられることを考えると自己負担を減らすことができるということがわかると思います。
また、所得によって支払わなければならない医療費に上限があり、ひと月に支払わなければならない医療費が上限を超えることはありません。
この制度を受けることのできる条件は以下のものになります。
✔︎精神疾患を持っており、継続的な通院により治療が必要になる方
期間は一年間で継続するには更新をする必要がありますので、忘れないようにしましょう!
もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
(引用|厚生労働省)
精神障害者支援福祉手帳(市役所、保健所)
精神障害者支援福祉手帳とは、一定状態の精神障害であることを認定するもので重度なものから1級、2級、3級という等級で分けられています。
持っていることで受けることのできる支援内容は、精神障害者の自立と社会参加(仕事復帰)を促進するもので、支援内容としては様々なものがあります。
主なものだと、公共料金の等の割引や税金の控除・減免を受けることが可能です!
以下の条件を満たしている場合に申請することができます。
✔︎精神障害のため長期にわたって日常生活または社会生活に制約があると判断された場合
✔︎初めての診療から6ヶ月以上経過している場合
こちらは、2年ごとに更新が必要となりますのでお忘れなく!
もっと詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
(引用|厚生労働省)
うつ病から再就職する流れ
治療期
うつ病の状態で無理をしてすぐに仕事復帰する必要はありません。
金銭的に問題がある方は、上記に記した支援を活用しましょう!
まずは、自分の症状を回復させることに専念しましょう!
仮に、症状が改善していない状態で就職できたとしてもすぐに再発して働くことが困難になってしまう可能性が高いです。
信頼できる医師を見つけて、時間をかけて回復することを目指しましょう!
リハビリ期
症状が回復したら、いきなり就職して週5回での勤務をするのではなく少しずつ勤務することに慣れていくことをお勧めします!
そこで、お勧めするのが就労移行支援事業所です!
就労移行支援事業所について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください!
就職活動期
実際に履歴書を作成して、企業に面接を受けにいく時期です!
求人については一般枠と障害者枠の二つの求人があり、どちらにもメリットとデメリットがあります。
自分だけで見極めるのは困難なため信頼できる医師に相談するや就労移行支援サービスを利用して、自分にあった方を選ぶようにしましょう!
再発予防期
就職して終わりではありません!
就職してから、定着できるかが重要なことです。
せっかく就職できたとしても、すぐに退職してを繰り返すことは大きな負担となってしまいます。
定着するには、自分自身で精神的負担を少なくすることが重要です。
規則正しく健康的な生活を心がけることやきつい時は休むことなど、自分のことは自分で守ることができるというのが、再発を防止するために必要なことです。
おすすめの就労移行支援事業所
就労移行支援事業所では、ほとんどの場合が無料で支援が受けることが可能です。
正確には自身の所得状況にもよりますが、約8割の方が無料での利用をしています!
事業所によっては、交通費や昼食代も出る事業所もあるので自身の経済状況にあった事業所を見つけることも可能です!
うつ病状専門の就労移行支援【atGPジョブトレ うつ症状コース】
うつ病患者の方の支援に特化したプログラムがあり、同じうつ病で悩んでいる人と一緒に困難を乗り超えていくことができます!
そのための、自分の症状の理解や、自らの感情をコントロールできるようにするプログラムが用意されているので、就職して終わりのスキルではなく、就職した後に必要な能力も身につけることができます!
働きたいあなたを応援する就労移行支援サービス 【ココルポート】
ココルポートは、個別支援に徹底的に拘っていて、個人のペースにあった支援を受けることができるのが最大の特徴です!
毎日の通所が難しい方は、まずは可能な範囲での通所が可能で少しずつ慣れていきたい方にはおすすめの就労移行支援サービスです!
また、昼食費や交通費の補助もあるため経済的に苦しい方にはおすすめの就労移行支援事業所です!
障がいのある方への就労移行支援【パーソルチャレンジ・ミラトレ】
「doda」で有名なパーソルグループの運営する就労移行支援サービスで、大手企業が持つ幅広い求人を持っているのが強みとなっています。
全国の就労移行支援事業所の就職率が22.4%であるのに対して、こちらの就職率は98%と高いことが特徴です!
確実な就職を狙うのであれば、こちら就労移行支援サービスがお勧めです!
web系I T系に強い就労移行支援事業所【root】
こちらの就労移行支援事業所の特徴となるのは、IT系に強いという部分です!
就職してから長く働くためのスキルをつけることができるため、就職した時に自分の力を存分に発揮することができるというのがrootの強みとなっています。
IT系に就職したい!スキルを身につけたい!という方におすすめの事業所です!
うつ病で仕事を休職・退職することは悪いことじゃない!
うつ病で仕事を休むことを悪いことという風潮があることは確かです。
しかし、それはうつ病になったことのない人が言うことです。
うつ病にかかり休むことは決して悪いことではありません!
そんな意見は、相手にしないでしっかりと回復して自分にあったペースで再度仕事復帰することを目指しましょう!
皆様が完全に回復して不安なく生活する日が来ることを願っています!