経営者として事業を展開しながら、大学院生としても活動する岩澤直美さん。
インタビューのなかでお伺いした内容はとても興味深く、非常に学びがあるものでした。
ここでは、取材後にお聞きした「多文化共生」について考えるうえで手助けとなる、3冊の本をご紹介します。
それぞれ岩澤さんからコメントを頂いたので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
『せかいのひとびと』ピーター・スピアー (著), 松川 真弓 (翻訳)
せかいのひとびとの多様性を描き、その魅力を伝えてくれる絵本です。
子供の頃、この本の次の文章に出会い、強く共感したのを覚えています。
『グローバル化のなかの異文化間教育―― 異文化間能力の考察と文脈化の試み』西山 教行 / 大木 充 (編著)
この本では異文化理解教育とは「偏見をなくし、お互いに対する関心と寛容の精神を育む」教育であると説明されています。
これを実現するにはどのような教育が有効なのか。まさにCulmonyが挑戦してきたことで、私はこれから研究していきたいテーマです。
学術的に何か有効であるとされているのかがわかりやすく説明されていて、学問としても異文化間教育の入り口として素晴らしい本だと思います。
『ふれる社会学』ケイン 樹里安 / 上原 健太郎 (編著)
様々な身近なテーマを社会学の観点から読み解く本です。
ハーフやLGBT、障害などのマイノリティについて考える章も多く、ぜひたくさんの方に読んでもらいたい内容です。
なかでも「『外国につながる子ども』にふれる」「ハーフにふれる」「差別感情にふれる」の章では私の活動テーマと繋がる話も多くあります。
最後に
岩澤さんはインタビューの中で自身の「無意識」を気づくことが大切だと話されていました。
誰もが他者を傷つけてしまう可能性があるからこそ、常にそのことを理解し、意識する必要があるのかもしれません。
新型コロナウイルスの影響により、改めて私たちの社会について問われている今、自身の価値観や考え方について見つめ直している人も多いのではないでしょうか。
ぜひ今回ご紹介いただいた本を手に取って、多文化共生や異文化理解に向けた「視点」を取り入れてみてはいかがでしょうか。
(編集:伊藤弘紀|Twitter)