てんかんについて、ブログやSNS、YouTube、講演などを通じて日頃から情報発信されているリンカーン中村さん。
取材のなかでも、当事者として取り組まれている様々な活動について、お話を伺うことができました。
実は中村さん、東京オリンピック2020の聖火ランナーとして正式に走ることが決まっています。
コロナウイルスの影響により、オリンピック・パラリンピックの開催は延期となってしまいましたが、その一方で新たな準備期間が生まれました。
開催に向けて時間ができた今、改めて聖火ランナーとして届けたいメッセージについて、お話いただきました。
東京2020オリンピック聖火ランナー当選
–YouTubeで拝見したのですが、中村さんは聖火ランナーに選ばれましたよね。
そうですね。コロナウイルスによって延期にはなりましたが、恐らく来年も今年と変わらないかたちで行われると思っています。
–どのような手順で申し込みをされたのですか。
東京オリンピックの聖火ランナーを募集しているプレゼンティングパートナーは「日本生命保険相互会社」、「日本コカ・コーラ株式会社」、「トヨタ自動車株式会社」、「日本電信電話株式会社(NTT)」、そして「各都道府県実行委員会」の5つになります。
1人最大5回まで応募が可能で、僕の場合はトヨタさんの募集で当選しました。
来年は静岡の聖火ランナーとして走ることが予定されています。
–応募の経緯は何だったのですか。
聖火ランナーに関する募集情報は、Twitter経由で流れてきました。
僕はてんかんという病気を1人でも多くの人に知ってもらいたいと思いながら活動しているので、この機会に走らない手はないなと(笑)
結果的に5つとも応募していましたね。
募集要項では動機について書く欄があるのですが、「自分と同じようにてんかんで悩んだり、苦しんでいる人に、元気や勇気を届けたい」と正直な気持ちを込めて送りました。
「僕が走らないで誰が走るんですか」くらいの心意気でした。
–すごい…!!
ちなみに僕はオリンピックの聖火ランナーとして応募したのですが、パラリンピックはまた別で募集をしていたんです。
オリンピックの方で申し込みをしたあとに、「実は僕はこっちなんじゃないか」と思ったので、パラリンピックの方も応募しました。(笑)
当選結果が発表される前に、コロナウイルスが広がってしまったので、合否はまだ分からないのですが、可能ならパラリンピックも聖火ランナーとして走りたいと思っています。
(パラリンピック開会式・閉会式も申し込んだそうです。)
–そうだったのですね!
僕は日頃から、どのように自分の存在を世界中に広めていこうかということを考えていまして。
今、自分はいろいろなかたちで発信していますが、それは主にてんかん当事者の方への情報になるので、「てんかんを広める」という意味では、恐らくまだできることがあります。
社会を変えるのであれば、いかにてんかんを知らない人に知ってもらうかが大切だと思っているので、そのためのきっかけとして聖火ランナーに応募しました。
東京オリンピック・パラリンピックまで、あと1年ほどあります。長くも感じますが、てんかんに対するイメージが変わることに繋がるのではと思うと、今からワクワクしていますね。
(編集:伊藤弘紀|Twitter)