緑溢れる就労移行支援事業所COCOCARA|開所を直前に控えた支援員の想い「今ここから誰しもが挑戦できる場所を」

就労移行支援施設COCOCARA 事業責任者 / 就労支援員
衣鳩裕介   いばとゆうすけTwitter
1989年9月14日生まれ。茨城県神栖市出身。
「社長になりたい!」という想いで上京。明治学院大学中退後に個人事業を開始し、営業代行、イベント会社の代表などを精力的に務める。途中挫折を経験しながらも、補助金の申請サポート事業にて起業。現在は、就労移行支援事業所COCOCARAの開所にフルコミットしている。

障害を抱える方の就労を支援する制度「就労移行支援」をご存知でしょうか。

障害福祉サービスの一つで、利用者の方々は、就労移行支援事業所のサポートを受けながら就職活動を行ったり、就職に向けたスキルアップを目指すことができます。

就労移行支援とは、一般企業への就職を希望する障がい者に向けて、適性に合った職場探しや、仕事のスキルの向上、就職後の定着をサポートしてくれるサービスです。

(参照元|就労移行支援|厚生労働省

今回インタビューを行ったのは、2020年10月1日に開所予定「就労移行支援事業所COCOCARA」執行役員/事業責任者・衣鳩さん。

衣鳩さんは、「社長になる」という夢をもって上京してから、営業代行、イベント会社など様々な業界を経験してきました。今回は、就労移行支援事業所COCOCARAの開所を目前として、これまでの経緯や思い、就労移行支援の利用を検討されている方へのメッセージをいただきました。

「社長になりたくて上京。」そんな自分が、本当に成し遂げたかったこと

上京、挫折、そして就労移行支援に携わるまで

–本日は、よろしくお願いします!まず、これまでのご経歴ついてご紹介いただけますでしょうか。

はい、よろしくお願いします!衣鳩です!

茨城県の神栖市で生まれ、高校生まで過ごしていました。
実家が自営業をしていたことから、両親の背中を見ていた自分も、「社長になりたい!」という気持ちをずっと持っていました。大学では上京して経営学部に入り、ずっと「社長になる!」と豪語しているような学生でしたね。

19歳の頃、営業代行などを行うある会社の社長に出会いました。それが、東京に出て初めて「社長」という肩書きをもつ人との出会いだったんです。大学の学費の支払いが大変だったこともあって、それを機に大学を休学しました。自分自身も、個人事業主として色々な商材の営業代行・販売代行をし始めたのがこの頃です。20歳の時には、生命保険の募集人資格をとり販売を行ったり、人材紹介や訪問販売など、沢山の経験をさせて頂きました。

その頃からは、自分と同様に、自分で仕事をしている人たちによく会うようになりましたね。22歳の頃には、出会ったご縁の中から「イベント事業」を教わり、法人の立ち上げメンバーとしてのお誘いも頂けました。そこからはイベントを作ったり、イベントを作る人のサポートをしたりと、自社のオリジナルサービスも提供していきました。25歳の時に、その会社の代表になって。やっと昔からの「社長になる!」という想いが叶った時でしたね。

ついに夢が叶ったのですね!つらいことはありませんでしたか?

代表になってしばらくしてからは、私自身の杜撰な数字管理から赤字状態を作り上げてしまい、とても辛く情けない日々を過ごしました。当時のスタッフやオーナーにも迷惑をかけてしまい、大きな挫折経験でした。毎日「起きたくない」と思ってしまうくらいには、凹んでた時期もありました。

そのような時、自分を支えてくれたのは、自分の周りにいた友人たちでした。「どんな状態であっても、衣鳩は衣鳩。嫌ったり離れたりはしない」と言い合えるような関係性にあった彼らに何度も救われました。

友人たちのおかげで、27歳で会社を撤退してからも「まだ自分で会社を経営したいな」という想いだけは持っていて。その後も、昔からサポートを頂いていた方と共同で、新たな法人を設立致しました。補助金や助成金の申請サポートを行う会社です。

つらい気持ちがあった一方で、まだ「会社を経営したい」という想いは持ち続けたのですね。

その頃は、「爪痕を残したいな」と思っていたんですよね。

自社のサービスを使ってくれる人はいたけど、「なくてはならないサービス」ではなかったなと。もっと、周りの人たちの人生に爪痕を残して、その人の人生に繋がっていくような会社を作りたかった。それで、補助金や助成金という「情報が届かないことの多い分野」でのサービスを行うことにしたんです。

新たな事業を行っていくと同時に、「過去に挫折した経験も糧にしていきたい、もっと自分を知りたい、成長したい」という想いを強く持ち、メンタルトレーニングや心理学の学びも始めました。そこから自己対話を重ねることも増えました。「自分って、何がやりたいんだろう?」と。

そして出た答えが、「世の中の人々が、心暖められる場所やサービスを10個つくる」というもの。それが、自分の中で、バチコーーーン!!!と腑に落ちて。

そんな場所やサービスって、人に優しくなるきっかけにもなると思うんです。同時に、苦しくてもあと一歩踏み出そうと思えるようにもなる。自分がつらい時にそれを実感してきたからこそ、世の中の人々が暖められる場所やサービスを自分で創っていこうと思ったんです。それが、就労移行支援サービスとマッチしていた。この事業所を開所する上でも、多くの苦労がありましたが、絶対諦めなかったのはその理想があったからだと思います。

なるほど。衣鳩さん自身の強い理想が、就労移行支援事業所「COCOCARA」の開所に繋がるのですね。ありがとうございます!

今ここから誰しもが挑戦できる場所、COCOCARA

(事業所内の様子)

事業所に込められた想い

衣鳩さんの想いが強くこもる「COCOCARA」。そのコンセプトについて教えてください!

私自身の価値観に、「挑戦、そして飛躍」というものがあります。小学校の時の校長先生が言っていた言葉なのですが、10代の頃からずっと大事にしていました。そこから、「挑戦できるような居場所」を創っていきたいという想いになりました。

就労移行支援事業所COCOCARAの名前は、「今ここから誰しもが挑戦できる場所」という言葉に由来しています。もちろん私だけではなく、他の支援員たちの想いも込めました!

挑戦の内容や方法は何であれ、「挑戦しよう」と決意することは誰にでも、いつでもできること。どんなに些細なアクションだとしても、その瞬間ここからできることですよね。そのスタート地点がCOCOCARAになればと思っています。

COCOCARAだから、できること

COCOCARAで行われるカリキュラムは、どのようなものですか?

COCOCARAは、株式会社Karmaが母体となっている就労移行支援事業所です。株式会社Karma元々、動画制作をする会社だったため、動画編集や画像の発行、撮影など、そのスキル・ノウハウをお伝えすることができる。それこそがCOCOCARAの強みであり、カリキュラムの特徴です。

世の中の流れとして「ITスキルは必須だよね」という認知がありますね。実際にIT事業で収益を出している私たちだからこその視点で、現在の世の中で求めらえるスキルを得られるよう、カリキュラムを組んでいます。

なるほど。学習のサポートはどのように行うのですか?

同じく「動画編集を身につけたい!」という方の中でも、あまりパソコンに触れたことがない方から、趣味としてやったことがある方など、学習の進度や速度は様々だと思います。

初心者の方は、まずパソコンに慣れることから始めていきます。その後も、いきなり専門的なソフトを使用するのではなくて、まずはスマホの無料アプリなどを用いたりして、徐々に「動画編集」に触れていきます。最初は、「動画を途中で切ることを『カット』って言うのか!」「音と映像を分離して編集するのは『スプリット』と言うのか!」などなど、共通言語をつくっていくことからですね。まだ全く動画に触れたことがない方からでもスタートできるよう、小さなステップから始めていけたらと考えています。

皆さんが「挑戦したい」と思っているのであれば、もし「動画とかやったことないから無理かも」「パソコンなんて触ったことないよ」という方でも、その想いを希望に変えて、「いや、自分もできるのかな」と思えるよう伴走していきます。

就労の支援については、どのようにサポートしていきますか?

そもそも就労移行支援の目的は、ここに通う皆さんが就職し、定着すること。そして、その先の将来のキャリアも自分で考えていけるような状態をつくることです。その目的は見失わないよう、サポートしていきたいと思っています。そこで、ITに関するスキルだけでなく、就職活動に関するスキルも同時進行で得られるようにしていきます。

COCOCARAには、福祉や介護の経験を長くもつ支援員はもちろん、営業経験者など様々な経歴をもつ支援員もいます。我々は、就労や定着に対して力を入れていきたいと考えているので、福祉だけではなく営利法人で働いていた者としての視点で利用者さんにサポートをしていけると考えているんです。

私自身も、会社で面接官をした経験があるので、それを活かして利用者の皆さんの就職活動やコミュニケーションスキルの向上に寄与できればと思います。

とても心強いですね!他にも、COCOCARAの特色はありますか?

生活習慣の基本的なサポートはもちろんですが、障害年金などの日常生活に関連することについても、利用者の皆さんに伝えていきたいと思っています。

国からの支援って、受けることのできる権利があったとしても、自動的にもらえるものではないですよね。自分たちで調べて、自分たちで申請をしていく必要がある。でも少し難しいし、どこから情報を得られるのかもわからない。

COCOCARAの支援員の中には、そのような支援に詳しい者も多いので、しっかりプログラムとして情報をお伝えできればと考えています。それも、事業所内部だけでなく、外部の人にまで発信していきたい。まずは、「自分はどんなサポートが受けられるのか」を知ることから始めてほしいなと思います。

公園のように、「行きたい」と思える場所

(事業所内にある本棚)

内装がとても綺麗なのが印象的です。こだわりはあるのですか?

COCOCARAの内装は、公園をイメージしました。まずは、「行きたい」って思える場所にしよう!と思いまして。行きたいと思える要素には、感覚的な情報も多くを占めますよね。

内容の雰囲気や、香り、BGMに至るまで、「みんなが落ち着くことができるようにするため、通いたいと思ってもらうため」という理由から選んでいます。利用者の皆さんが「行きたい」と思うきっかけになればと思います。

ーたしかに!落ち着く香りがしますよね!

はい、ここはアロマの香りがするようになっています。ヒーリングミュージックなどの音楽も流していく予定です。ハーブティーの無料提供などもしていきます!

(事業所内の窓際の様子、窓の外には桜の木が見える)

窓際や入り口には、芝生もあります。ハイチェアもあって、今どきのカフェっぽい雰囲気ですね。時代の流れに合わせて、障害福祉や就労移行支援の事業所もおしゃれなデザインにしたくて、こだわりをもっています。

ちなみにこの窓から見えるのは、桜の木なんです!春になると、ものすごく綺麗です。こんな環境はなかなかない。絶対居心地いいと思います。どうせ通所するのであれば、居心地の良い状態で通所してもらえたらと思っています!

もちろん、内装などの視覚的な部分だけでなく、小さな気配りも大切にしていきたいです。利用者の皆さんが来たら、まずどこの席に座ってもらおうか、どうやって話しかけようかなど、全てにこだわりをもつようにしています。

ちなみに内装は、外注せずに自分たちでデザインしました。皆さんが使用する机も、自分たちで塗って事業所の雰囲気に合わせるようにしています!

開所まで、あと二週間。支援員の想い。

(COCOCARAの支援員の皆さま)

就労移行支援の利用を検討されている方へ

ー利用を検討している方に、メッセージをお願いします。

COCOCARAは、ITスキルを強みにしている事業所なので、ハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。でもそういった方々にこそ、「ああ自分って無理だな」というその諦めを希望に変えてほしい。不安に思っている方こそ、来て欲しいです。

相談だけしたいという方でも大歓迎です。どんな方でも、悩みがあるなら来ていただいて、相談していただいて。我々は今まで何ヶ月もの間、いろいろな障害福祉サービスに携わる方々と繋がりを作って来ました。それは、COCOCARA以外であっても、他の障害福祉サービスを紹介できたらと思っているためです。

もしかしたら、COCOCARAよりも別の事業所、もしくは就労継続支援A型・B型が合っているという方もいるかもしれない。そういう時は、多角的に支援ができるようにしていきたいと思っています。最終的にCOCOCARAに入らないとしても、皆さんがしっかりと選択ができるための情報をお伝えしたい。

「何でも相談LINE」というのも用意しているので、気軽に何でも訊いていただければと思っています。本当にどんなことでも大丈夫です!

COCOCARAの支援員とともに

支援員の中には、ITの分野が苦手な方もいます。でも、COCOCARAで働く支援員には、その人自身のキャリアにも利用していけるよう、どんどん学んでいってほしいと思っています。

就労移行支援事業をしていて、利用者の皆さんの就労にコミットしていく事業所が、そもそも支援員のキャリア形成にコミットできていなかったら、元も子もない。なのでCOCOCARAは、利用者の皆さんと一緒に支援員も挑戦し、できることを増やしていきます。それが、支援員の次のキャリアの可能性を拓いていくかもしれない。

利用を検討している皆さんには、「支援員も一緒に頑張っているんだよ」というところを知っていただけたら嬉しいですね。

就労移行支援事業所COCOCARAは、2020年10月1日開所予定です。

 

【編集後記】

「就労移行支援」と聞くと、何だか堅いイメージを持ってしまいがちですよね。しかし就労移行支援事業所COCOCARAは、そんなイメージとは正反対の明るく居場所!実際に開所前のCOCOCARAにお邪魔してみると、緑溢れる綺麗な内装や、支援員の皆さんの笑顔に、私自身もつい毎日通いたくなってしまいました。COCOCARAの公式SNSも、ぜひご覧になってください!

(編集:小野稀代奈|Twitter)

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