株式会社LOGZ 就労移行支援事業所ルーツ八王子リーダー
竹内 拓海
1996年生まれ。玉川大学教育学部を卒業し、茨城県で小学校教員として2年間働く。
その後、株式会社LOGZに入社し、就労移行支援事業所ルーツ四谷でキャリアアドバイザーとして従事。2022年5月に就労移行支援事業所ルーツ八王子を立ち上げ、新規拠点のリーダーを務める。
今回は、株式会社LOGZ 就労移行支援事業所ルーツ八王子リーダーの竹内さんにインタビューを行いました。
株式会社LOGZは新宿四谷・川崎・横浜関内の3ヶ所に就労移行支援事業所ルーツを展開しています。そしてこの度、八王子の地に4拠点目となる就労移行支援事業所ルーツ八王子をオープンさせました。
今回インタビューした竹内さんは、入社して約1年で、リーダーに就任したとのこと。竹内さんの株式会社LOGZでのキャリアや、八王子事業所だからこそできること、目指しているものなどをお伺いしました。
目次
就労移行支援事業所とは?
皆さんは、就労移行支援事業所というものをご存知でしょうか?
就労移行支援事業所とは、障害のある一般企業を目指す方の就労をサポートをする福祉施設です。
18歳〜65歳未満の方が利用が可能で、ほとんどの方が無料で利用をされています。
【精神疾患】うつ病・統合失調症・躁うつ病(双極性障害)・不安障害・適応障害・アルコール依存症など
【発達障害】ADHD・LD・アスペルガー症候群・自閉症スペクトラム・広汎性発達障害など
【身体障害】聴覚障害・視覚障害・肢体不自由・内部障害など
【その他】知的障害・難病など
就労移行支援事業所ルーツ八王子ができるまで
ー今回は、ルーツ八王子リーダーの竹内さんにお話をお伺いします。竹内さん、本日はよろしくお願いいたします!
竹内:就労移行支援事業所ルーツ八王子の竹内です!よろしくお願いいたします。
前職は教員。多様性を認められる大人になりたかった。
ー早速ですが、竹内さんは前職は小学校教諭とお聞きしました。
竹内:はい。大学卒業後は、茨城県の小学校教員として2年間働きました。主に6年生の担任をしており、その時にプログラミングに興味を持って、プログラミングスクールに通ったりもしました。
その後、転職活動をし、株式会社LOGZに入社をした流れとなります。
ー最初は、なぜ小学校の教員になろうと思われたのですか?
竹内:小学校の教員になった理由としては、子どもたちにとって身近な大人って、主に家族とか学校の先生になってくると思うんですね。
自分の幼少期を振り返った時に、何か人と違うことをした時に、怒る大人もいれば、すごく肯定してくれる大人もいた。人と何か違うということに対して、違うことを受け止めてくれた大人の存在ってすごく大きかったなと気づいたんです。
人と違う何かを家族ではない大人が認めてくれた時って、すごく勇気になりました。そこで自分も、そんな勇気を与えられるような、「必ずしもみんなと一緒じゃなくてもいい」と伝えられる大人になりたいと思い、教師を志しました。
ー素敵ですね!その際に、プログラミングに興味を持ち、プログラミングスクールに通ったとのことですが、きっかけが何かあったのですか?
竹内:はい。プログラミング学習を始めた理由は二つあります。
一つ目の理由は、ちょうど教員として働いていたタイミングで、生徒一人ひとりにタブレットが配られたんですね。
そこで、タブレットを使った授業はもちろん、プログラミングも授業として取り入れる流れになっていきました。
教員として子どもたちに教えていくとなったときに、自分にもそういった知見は必ず必要になってくると考え、自分から勉強をしたいプログラミングスクールに通いました。
ー確かに、ニュースでも見たことがあります!二つ目の理由は何ですか?
竹内:二つ目の理由としては、生きづらさを抱える子どもたちの将来とITというところが、どこか繋がるのではないかと思ったからです。
人間関係を築くのが苦手、話を聞く・話すことが苦手という子どもも、タブレット学習になるとものすごく集中して授業を受けていたんです。プログラミング学習を楽しんでいたり。
率直に、生きづらさを抱える子どもたちが将来どうなっていくのか、ということを考えた時に、ITというところに一つ可能性を感じました。
なぜ就労移行支援の世界へ?
ー教育に対して熱い思いがあったのですね。就労移行となると、教員と比べると対象となるご利用者さんの年齢層や仕事内容も変わってくると思うのですが、なぜLOGZに入社されたのですか?
竹内:生きづらさを抱える子どもたちが将来どうなっていくのか、ということを考えた時に、就労移行支援という事業の存在を知りました。
就労移行について調べてみると、就職活動の支援だけでなく、プログラミングやWebデザインなどのカリキュラムを提供しているところもあるということを知りました。
そのことを知ったときに、就労移行支援は自分が持っているスキルを生かして子どもたちの将来を広げることができるのではないかと思い、転職をしました。
ー教員から、就労移行の支援員になったことで、何か感じるものはありましたか?
竹内:そうですね。実際にやってみて感じたことは、教員も就労移行の支援員も本質的には一緒だということでした。
子どもは思ったことを感情のまま伝える、大人はそこを取り繕えるようになるのでそこは違う点ではありますが、何かに対して喜怒哀楽や感情があることは一緒です。
だからこそ、目の前の人が今どう感じていて何を考えているのか、しっかり見たり聞いたりした上でどういうアクションをとれば良いのか、そこを考えるということは教員も支援員も一緒でしたね。
ー確かに、相手の思いや感情を読み取って、理解しながら良い方向に進めていくというは、子どもも大人も一緒かもしれませんね!就労移行を実際にやってみて大変だと感じることはありましたか?
竹内:そうですね。就労移行を利用される方の中には、過去に仕事などでトラウマがあり、「働く」ということに対して良い感情を持っていない人もいるんですよね。
そのような方々に働く意欲を持ってもらったり、前に進んでもらう。そのために何をする必要があるのかを考えたり、目標にちゃんと向かえているのかを確認する必要があります。
小学校の場合は、ある程度1年間やることが決まっていて、それを順調に進めていくことが大切でした。
就労の何が必要かを一から考えて目標に進めていくということは、教員の頃にはなかった大変さですし、やりがいにもなっています。
「成長することが責任」ルーツ八王子のリーダーになった経緯
ー株式会社LOGZに入社をしてから、最初はルーツ四谷の支援員だったんですよね?
竹内:はい!就労移行支援事業所ルーツ四谷のキャリアアドバイザーとして勤務をしました。
ご利用者さんの支援だけでなく、お問い合わせを集めるためのライティングや採用、また、事業全体を見るサブリーダーとして働いていました。
福祉という観点だけでなく、ビジネスがどう成り立っているのかを知りたくて、様々なことに挑戦したいという思いもありましたし、実際にもたくさん挑戦させてもらったなと思います。
ーそうなのですね!そこから新規拠点の立ち上げに携わることになった経緯を教えてください!
竹内:はい。四谷事業所は、LOGZの中でも最初にできた事業所ということもあり、割と完成された事業所でした。
小学校教諭も一緒で、やはり公務員なので既存のシステムの中に入っていくことがほとんどでした。だから、新しいものをゼロから作るということにすごく興味があったんですよね。
僕が新しい事業所を立ち上げることで、仮に自分が就労移行の道を離れたとしても、自分が立ち上げた事業所を使い続ける人がいて、助けられる人がいる。
そんなところが、すごくロマンがあるなと思い、新規事業の立ち上げに手を上げました。
既存の概念に囚われずに、「のびのび」と考えられる場所
学びが無駄になることはない。新しいことに挑戦できる場所
ールーツ八王子のコンセプトを教えてください!
竹内:ルーツ八王子では、「のびのび」がひとつコンセプトになってきます。
一人ひとりの個性を生かす、認めるという所は、一番こだわっている部分にはなっています。
ーのびのび、ですか?
竹内:就労移行支援というと固く聞こえてしまいがちですが、就労移行支援に通うきっかけは、最初は興味があるものからで良いと思っています。
例えば、ルーツで動画編集を学んだとして、それが絶対就職に繋がるとは言い切れません。ですが、新しいことを学ぶってすごく楽しいし、無駄になることは一切ない。
知識は繋がっていくものだと思うので、動画編集やプログラミング、デザインの知識がどこかで役に立つ時が来ると思うので、そこはどんどん、のびのびと学習して欲しいと思っています。
ーなるほど!のびのびと学んだ知識が繋がっていくというのを体現されているのですね!
竹内:はい。結局働き方っていうのも、意外と囚われがちだと思うんですよね。
「やらなきゃいけないんじゃないか」「できないといけないんじゃないか」
そういった考え方に囚われずに、のびのびと考えたり、新しい捉え方ができる場所にしていきたいですね。
内装へのこだわり
ー内装へのこだわりはありますか?
竹内:内装は結構こだわりました。
明るさというところにこだわり、白を基調とした事業所になっています。
また、八王子事業所は広いので、対面の机も個別ブースも準備しています。また、実際のオフィス空間なども意識して、ハイチェアやハイデスクも準備しています。
ルーツの、一人ひとりの可能性を広げるというビジョンを体現していきたいです。
ルーツ八王子の就労カリキュラム
ルーツ八王子事業所が提供する学習カリキュラム
ールーツ八王子ではどのようなカリキュラムを提供して行こうと思っているのですか?
竹内:学習カリキュラムとしては、プログラミングやWebデザイン等のITカリキュラム、動画編集のカリキュラム、Word・Excelなどの事務カリキュラム等を準備しています。
また、仕事をする上で必要となるコミュニケーションスキルを培うため、講座形式でビジネスマナーや報告・連絡・相談の練習をしていきます。
プログラミングや動画編集は、スタッフが講座形式でも教えていくので、未経験からでも安心して始めることができます。
ー未経験からでも挫折しないようになっている仕組みが整っているのですね!
ルーツ八王子の就労サポート
ー就労サポートはどのようなことをしていくのでしょうか?
竹内:ルーツ八王子では、就職活動期に入る前から、少しづつ就職活動の準備をしていきます。
普段の講座から、自己理解や自己分析などを行い、自身の強みや向いていること、反対に苦手なことなども理解していきます。
また、苦手なことに対する対策なども考えていくことで、働いてからのつまづきを少なくしていきます。
ー普段の訓練から、就職に向けて動いていくのですね。
竹内:そうですね。実際に就職活動期に入った利用者さんには、履歴書や職務経歴書の添削であったり、求人探しのサポート、面接練習などを行なっていきます。
また、働く前に実習にいけるような環境を整えたり、希望があれば面接の場に同行をさせていただくこともあります。
自己理解の段階から、就職活動、就職後の定着まで、職員が幅広くサポートをしていきます。
定着後も、定期的な面談や企業との連携をとり、長く働き続けられるように支援をしていきます。
「自分にとって正解の道を探す」その手助けをするために
始めるのに遅いことはない。自分に合った道を一緒に探すパートナーとして
ー最後に、利用を検討されている方へのメッセージをお願いします!
竹内:はい。八王子事業所もまだスタートしたばかりですが、何かを始めるのに遅いということはないと思っています。
事業所には、ブランクがある方や職歴に自信がないという方からのお問い合わせも数多くあります。今から新しいことをやるにはハードルが高いと思われている方もいます。
ルーツ八王子では、その壁をなくしていき、一人ひとりに合った就職が実現できるよう、支援をしていきます。
少しでも興味がありましたら、お気軽にお問い合わせください!
ーありがとうございます!
ルーツ八王子事業所は5月にオープンをしました!興味のある方はぜひお問い合わせください!
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