「夜になると目が冴えて、明け方まで眠れない…」
「お昼過ぎに起きてしまい、一日を無駄にした罪悪感で押しつぶされそう」
「治したいのに、どうしても朝起きられない。自分はなんて意志が弱いんだろう…」
うつ病や適応障害で療養中の方の多くが、こうした**「昼夜逆転」**の悩みを抱えています。
「明日は絶対に朝起きるぞ」と決意しても、体が動かない。そんな自分を責めて、ますます眠れなくなる悪循環。
ですが、これだけは覚えておいてください。
**その昼夜逆転は、あなたの「怠け」や「甘え」ではありません。**
心の不調に伴う、脳と自律神経の「症状」の一つです。
この記事では、なぜ昼夜逆転が起きてしまうのか、その原因と、無理なくできる治し方のステップを解説します。
そして、自力での改善が難しいと感じた時に頼れる、**「生活リズムを取り戻すための専門サービス(自立訓練)」**についてもご紹介します。
【Puente編集部】
元就労移行支援員で構成されているメディアです。
この記事では、精神疾患と睡眠リズムの関係性について解説し、社会復帰に向けた生活基盤の整え方をご提案します。
目次
なぜ、うつや適応障害で「昼夜逆転」が起きるのか?
「ただダラダラしているだけ」と自分を責める前に、体の中で起きていることを知ってください。主な原因は、意志の力ではなく「脳の機能」にあります。
① 自律神経とホルモンバランスの乱れ
ストレスや心の不調により自律神経が乱れると、睡眠を司るホルモン(メラトニン)や、覚醒を促すホルモン(セロトニン・コルチゾール)の分泌リズムが崩れます。
その結果、「夜なのに脳が覚醒している」「朝なのに休息モードが抜けない」という状態に陥ります。これは、アクセルとブレーキが壊れた車のようなもので、意志の力で制御するのは非常に困難です。
② 「現実逃避」という防衛本能
辛い現実や不安から心を守るために、無意識のうちに「夜更かし」を選ぶことがあります。
夜は誰からも連絡が来ないし、社会の喧騒からも離れられる「安心できる時間」です。逆に、朝は「また辛い一日が始まる」という現実を突きつけられる時間。心が回復するために、本能的に夜を選んでいる場合もあるのです。
今日からできる「昼夜逆転」を治す3つのスモールステップ
焦って「明日から朝6時に起きる!」と高い目標を立てると、失敗した時のダメージで余計に悪化します。まずは、本当に小さなことから始めましょう。
無理なく始める3ステップ
- 「起きる時間」だけを固定する:
何時に寝ても構いません。まずは「起きる時間」だけを一定にします。眠くてもカーテンを開け、光を浴びるだけでOKです。 - 午前中に「日光」を5分浴びる:
体内時計をリセットする唯一のスイッチは「日光」です。ベランダに出るだけでも十分効果があります。 - 昼寝は「15時まで・30分以内」:
日中眠い時は寝ても大丈夫ですが、夕方まで寝てしまうと夜の睡眠に影響します。机に伏せて寝るなど、深く寝すぎない工夫を。
「分かっていてもできない」のが一番の悩み
上記のような方法は、きっと今まで何度も試してこられたかもしれません。
それでも治らないからこそ、今この記事を読んで苦しんでいるのですよね。
自宅療養中の生活改善が難しいのには、明確な理由があります。
* **強制力がない:** 「何時までに行かなければならない」という予定がない
* **誘惑が多い:** すぐ横になれるベッドや、スマホ、ゲームが手元にある
* **孤独:** 誰も見ていないため、生活が崩れても歯止めが効かない
自宅で一人、意志の力だけで乱れた自律神経を整えるのは、専門家でも至難の業です。
もし「自力では限界だ」と感じているなら、「生活リズムを整えるための場所」に通うという選択肢を検討してみませんか?
生活リズムのペースメーカー「自立訓練スクール」

「働きたいけど、今の生活リズムでは到底無理…」
そんな方が、社会復帰の前の準備運動として利用しているのが**「自立訓練(生活訓練)」**という福祉サービスです。
中でも「自立訓練スクール」は、生活改善に特化したサポートを行っています。
① 「通う場所」ができることでリズムが整う
「週に1回、午後からでもOK」など、無理のないペースから通所を始められます。「行く場所がある」「待ってくれているスタッフがいる」という程よい約束が、生活リズムを作る最強のペースメーカーになります。
② 専門スタッフによる生活・体調管理サポート
睡眠表の記録や、ストレス対処法のレクチャーなど、専門スタッフがあなたの体調の波に合わせて伴走します。一人で悩まず、「今日は起きられなかった」と正直に話せる相手がいるだけで、心の負担は軽くなります。
③ 焦らず「次の準備」ができる(ITスキル学習)
生活が整ってきたら、そのまま施設内でWebデザインや動画編集などのITスキルを学ぶことも可能です(もちろん、必須ではありません)。
「ただ休んでいるだけではない」という実感が、自己肯定感を回復させ、将来への不安を和らげてくれます。
まとめ|朝、起きられなくても自分を責めないで
昼夜逆転は、あなたの心が「今は休みたい」と訴えているサインでもあります。まずは、そんな自分を許してあげてください。
そして、もし「そろそろ変わりたい」と少しでも思えたなら、一人で戦おうとせず、専門家の力を借りてください。
「自立訓練スクール」は、あなたが安心して生活リズムを取り戻すための、安全な練習場所です。
「昼夜逆転を治したい」というその悩み、まずは無料相談で吐き出してみませんか?
自立訓練スクールの詳細・相談はこちらから
※公式サイトへ飛びます


