【休職中の方へ】もう悩まない。あなたに合う社会復帰の準備がわかる完全ガイド

「休職になったけど、毎日何をしたらいいか分からない…」
「社会との繋がりが途絶えて、孤独や焦りを感じる…」
「復職したい気持ちはあるけど、また同じことの繰り返しにならないか不安…」

休職中は、心と体を休めることが最も大切です。しかし、少しずつ気力が回復してくると、将来への漠然とした不安や、「このままでいいのだろうか」という焦燥感に駆られる方も少なくありません。

そんな時、一人で抱え込まずに利用できる、公的・専門的なサポートがあることをご存知でしょうか?

この記事では、休職中に利用を検討できる**「リワーク支援」「精神保健福祉センター」「障害者就業・生活支援センター」**そして**「自立訓練(生活訓練)」**という4つの主要なサービスを徹底比較。

それぞれの特徴と、「どんな段階の、どんな人に向いているのか」を分かりやすく解説し、今のあなたの状況に最適な「次の一歩」を見つけるお手伝いをします。

【Puente編集部】
元就労移行支援員で構成されているメディアです。

全国の就労移行支援事業所の紹介はもちろんのこと、就労移行支援員で培った経験、ノウハウを基に障がい者向けの就職や日常生活に役立つ情報を発信しています!

休職中に頼れる4つのサービス|それぞれの役割と特徴

まずは、各サービスがどのような目的を持ち、どんなサポートを提供しているのかを詳しく見ていきましょう。

選択肢① 職場復帰を目指す「リワーク支援」

【どんなサービス?】
うつ病などで休職中の方が、元の職場へ復帰(復職)することを目標に、リハビリテーションを行う専門プログラムです。医療機関、地域障害者職業センター、民間事業所などで提供されています。【主なプログラム内容】

  • オフィスワーク模擬訓練:PC作業や書類作成など、実際の業務に近い作業を行います。
  • ストレスマネジメント:認知行動療法などを通じて、ストレスの原因を理解し、対処法を学びます。
  • コミュニケーション:グループワークなどを通じて、対人関係のスキルを回復させます。

【費用】
医療機関のリワークは健康保険適用。公的機関は無料の場合が多く、民間事業所は福祉サービス(就労移行支援)として利用する場合がほとんどです(多くは自己負担なし)。

【利用方法】
多くの場合、主治医の許可や紹介状が必要となります。まずは主治医に相談することから始まります。

選択肢② まずは相談したい時の「精神保健福祉センター」

【どんなサービス?】
各都道府県・指定都市に設置されている、心の健康に関するあらゆる相談ができる公的な専門機関です。本人だけでなく、家族からの相談も無料で受け付けています。【できること】

  • 精神保健福祉士などの専門家への個別相談
  • デイケアや自助グループなどの情報提供
  • 状況に応じて、適切な医療機関や他の支援機関を紹介してくれる

【費用】
原則無料です。

【利用方法】
お住まいの地域のセンターに電話で問い合わせ、相談の予約をします。

選択肢③ 仕事と生活を一体で支える「障害者就業・生活支援センター」

【どんなサービス?】
全国に設置されている、障害のある方の「仕事」と「生活」を一体的にサポートする機関です。ハローワークや地域の様々な機関と連携しながら、個別の支援計画を作成してくれます。【できること】

  • 就職に関する相談、職場探し、職場定着支援
  • 金銭管理、住まい、年金など生活面の相談
  • 関係機関と連携した総合的なサポート

【費用】
原則無料です。

【利用方法】
お近くのセンターに直接連絡し、相談の申し込みをします。

選択肢④ 生活の土台を再構築する「自立訓練(生活訓練)」

【どんなサービス?】
地域の中で自立した日常生活を送れるようになることを目標に、生活リズムの改善、家事、金銭・健康管理、対人関係の構築などをサポートする福祉サービスです。【主な内容】
調理実習や金銭管理講座、コミュニケーションプログラムなどを通じて、安定した社会生活を送るための土台を作ります。日中、決まった時間に通所することで、生活リズムの改善を図ります。【費用】
福祉サービス制度を利用するため、前年度の収入によりますが、ほとんどの方が無料で利用しています。

【利用方法】
市区町村の障害福祉窓口で利用申請を行い、「受給者証」の交付を受けた上で、事業所と契約します。

【目的・段階別】あなたに最適なサービスの選び方

「いろいろあるのは分かったけど、結局どれを選べばいいの?」と感じる方も多いでしょう。大切なのは、今の自分の状況や目標に合わせて選ぶことです。

ケース①:「元の職場への復帰」が明確な目標で、体力も回復してきた

「リワーク支援」が最適です。

職場に近い環境で最終調整を行うことで、スムーズな復職を目指せます。

ケース②:誰かに話を聞いてほしい、どこに相談すればいいか分からない

→ まずは「精神保健福祉センター」に相談してみましょう。

専門家が話を整理し、あなたに合った次のステップを一緒に考えてくれます。

ケース③:仕事だけでなく、お金や住まいのことなど、生活全般が不安

「障害者就業・生活支援センター」がおすすめです。

仕事と生活の両面から、総合的なサポート計画を立ててくれます。

ケース④:復職はまだ考えられない。まずは生活リズムを整え、自信を取り戻したい

「自立訓練(生活訓練)」が最もフィットします。

就職というプレッシャーなく、生活の土台作りに集中できる最適な環境です。

自立訓練の中でも「+α」を目指せる「自立訓練スクール」

自立訓練スクールのスタッフと利用者のイメージ画像
もしあなたがケース④に当てはまると感じたなら、知っておきたい選択肢があります。

自立訓練の中でも、近年はITスキルなど+αの学びを提供する事業所も登場しています。その代表例が「自立訓練スクール」です。

生活リズムの安定や体調管理といった基本的なサポートはもちろん、Webデザインやプログラミング、動画編集といった専門スキルも並行して学ぶことができます。

「自立訓練スクール」のポイント

  • 目的はあくまで生活の安定:復職を焦らず、生活の土台作りに専念できる。
  • 将来への投資:身につけたITスキルは、その後の就職活動や多様な働き方の選択肢を広げる。
  • 在宅利用も可能:体調に合わせて通所と在宅を組み合わせ、無理なく始められる。

「生活を整えるだけでは物足りない」「どうせなら、未来につながるスキルも身につけたい」という方にとって、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

休職中に関するQ&A

Q休職中に資格の勉強などをしても会社にバレませんか?
A社会保険の手続きなどで会社とやり取りがある場合を除き、基本的にご自身で話さない限り会社に知られることはありません。福祉サービスを利用する際も、プライバシーは守られます。
Qどのサービスを利用するかは、自分で決めるのですか?
A最終的にはご自身の意思で決めますが、多くの場合、主治医や相談支援専門員、市区町村の担当者などと相談しながら、最適なサービスを選択していきます。まずは見学や体験をしてみて、自分に合うかどうかを確かめるのがおすすめです。
Q障害者手帳がないと、これらのサービスは利用できませんか?
A障害者手帳がなくても、医師の診断書や意見書があれば、福祉サービス(リワーク、自立訓練など)を利用できる場合があります。自治体によって判断が異なるため、まずはお住まいの市区町村の障害福祉窓口にご相談ください。

まとめ|最適なサービスで、あなたらしい次の一歩を

いかがでしたでしょうか。休職中に利用できるサービスには、それぞれ異なる役割と強みがあります。

どのサービスが優れているという訳ではなく、今のあなたの段階に合ったものを選ぶことが何よりも重要です。

ぜひこの記事を参考に、ご自身の状況を整理し、最適な「次の一歩」を見つけてください。

もし「まずは生活の土台作りから」と感じたなら、「自立訓練スクール」のような場所に見学や相談をしてみることから始めてみてはいかがでしょうか。

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